お盆の準備をしないといけないけど、お仏壇の飾り方がよく分からない‥
慌ただしいお盆の時期に、不慣れなお仏壇の準備にお困りだと思いますが、浄土真宗の方に向けて「わかりやすいお盆(初盆)のお仏壇の飾り方」を解説したいと思います。
- ナス・キュウリ・提灯・迎え火・送り火とかも必要?
- ご飯・お菓子・仏花などのお供え方法を知りたい
- お寺さんがいらっしゃるので緊張する…
- 何が必要か知りたい
初盆を迎える人も普段のお盆の人も、両方使えるお飾りの手順なので、この記事をぜひお役立て下さい。
今まで何度も実家の法事でお仏壇を担当してきた私(当サイト管理人)の経験もあわせながら、
お盆(初盆)のお仏壇の準備方法
ということで、何がいるのか?どこに置くのか?をイラスト画像でわかりやすくご紹介します。
※浄土真宗のお盆のお仏壇準備に特化した内容で解説してあります
お盆(初盆)のお仏壇の準備にいるもの
浄土真宗の初盆(お盆)に準備の必要な仏具を1つずつあげていきます。
仏壇のサイズによってすべての仏具が無いかもしれませんが、ご自分に当てはまる内容をご覧ください。

打敷
お仏壇に打敷が掛けてあるなら、初盆法要の時期は赤色や金色といった派手なものではなく、銀もしくは白地のものや、すずしげな色の夏用打敷を敷きましょう。
浄土真宗では、3回忌までは悲しみの深い時期として「打敷・花・ろうそく」に赤色を使わないのが基本のお飾りです。
(※派手なものしかない場合には仕方ありませんが、前もって準備できるのであれば、夏用の打敷を購入すれば来年からのお盆にも使えておすすめです。)

お仏飯
お仏飯は他のお供物とは別に、特に大事にされるものです。
法事当日の朝に炊いたご飯を盛って、ご本尊の前にお供えして下さい。
左右に蓮如上人や親鸞聖人のお脇懸けがあるなら、その前にもそれぞれお供えします。

華瓶
華瓶には水を入れて樒やヒサカキ(=シバ)などを挿して、ご本尊の前に左右一対でお供えします。
そもそも華瓶が無いという方はあえてお供えする必要はありません。
(※浄土真宗の水のお供えは華瓶だけなので、湯呑やコップを使って水やお茶はお供えしません。)
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花瓶
「かびん」ではなく「かひん」と呼びます。
花瓶に飾る花は、初盆の場合だとあまり派手ではない白を基調とした花を選ばれて下さい。
華瓶で使った残りの樒やヒサカキ(シバ)を使うのもいいですね。
小型仏壇の方なら花瓶は1つでいいと思いますが、中型~大型仏壇であれば、法事(初盆)などの特別な場合には花瓶を2つ飾ります。
(※1つしか花瓶が無いなら1つで構いません)
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ろうそく立
法事には白い新品のろうそくを準備します。先に向かって幅の広くなるイカリ型の和ろうそくが正式とされますが、ご家庭で手に入るお仏壇用の白いろうそくで大丈夫です。
「ろうそく立」は花瓶の数と必ず同じ数を使います。
花瓶が1つならろうそく立も1つ・花瓶が2つならろうそく立も2つです。

供笥
供笥(お華足)は、お供物をお供えする為の仏具です。
浄土真宗の法事(初盆含む)の時などに、主にお餅をのせてお仏壇の上段にお供えします。
同じものを左右一対にしてお供えするのが原則ですが、供笥が無い方はあえてお供えしなくても大丈夫です。
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高坏
高坏もお供物をお供えする為の仏具です。
高坏には、主にお菓子(お盆なら落雁など)をのせて、左右で同じものを一対にして、お仏壇の中段あたりにお供えします。
個人的には果物をのせるには高さがあるので不安定だと感じますが、
供笥が無い方は、代わりに高坏にお餅をのせてもいいと思います。
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供物台
大きく平たい供物台は果物を置くのに向いています。お仏壇の下段にお供えします。
供物台が無い場合には、大き目のお皿やお盆に半紙を敷いて、果物をお供えしてはいかがでしょうか?
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香炉
お焼香の用意をします。法事(初盆)などの改まった席では、図の一番左にあるようなフタのついた金香炉を使用します。
お線香の場合には、浄土真宗ではお線香を寝かせて燃やすので、図の中央や右にある口の広い香炉を使用します。

フタのついた金香炉が小さくてお焼香に使いにくければ、口の広い香炉をお焼香に使ってかまいません。
香炉の中に炭の火種を用意して、右に抹香(刻んだお香)を入れた香盒と呼ばれる容器を置きます。
お焼香に使うお香の種類には、沈香などのなるべくよい香りのものを選びましょう。
自宅の法事で人数が多い場合、お仏壇までの移動が大変であれば、先ほどの香炉と抹香をお盆にのせて回し焼香をする方法もあります。
(※火種は1つあたり25分くらいもつようです。)
浄土真宗のお盆にいらないもの
- 盆棚(精霊棚)
- ナス・キュウリの精霊馬
- 迎え火・送り火
- そうめん、昆布
- 精進料理のお膳
- 水の子
- みそはぎの花
など、このようなお盆の行事やお供えは、浄土真宗にはあてはまらないので必要ありません。
なお、盆提灯についてですが、初盆を迎える家庭に親戚から盆提灯が贈られるといった地域や家庭による習慣が強いこともあり、もっている方もいらっしゃると思います。
浄土真宗では本来なら飾らないのですが、頂いた盆提灯を親戚の前で飾らないわけにはいきませんよね?
お寺さんも盆提灯が飾ってあることに関して、特に何も言われることはありませんので、せっかく頂いたのであれば飾っても問題ないかと思います。
まとめ
・浄土真宗の初盆(お盆)には、打敷、お仏飯、華瓶、花瓶、ろうそく立、供笥、高坏、供物台、香炉を準備する
・浄土真宗のお盆には、盆棚、ナス・キュウリの精霊馬、そうめん、昆布、精進料理のお膳、水の子、みそはぎの花は必要ない
・盆提灯は本来必要ないが、あれば飾っても大丈夫
初盆法要やお盆は、他にもやることが沢山で大変だと思いますが、浄土真宗は他の宗派から見れば、お盆らしい行事は全く無い宗派となります。
お盆に特別なことをしない理由として、浄土真宗では葬儀を含めてどの法要も「亡くなった人の為ではなく、生きている私達が仏の教えに縁をいただく機会」という理由があるからです。
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