病院でご家族を看取ったあとには、
様々な段取りがあります。
その中で、ご遺体を自宅(安置施設)まで
搬送しなければならない時に
どうすればよいか?
今回は、「搬送」についてお話しします。
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遺体の搬送は誰に頼めばいい?
ご遺体の搬送は、葬儀社の仕事です。
死亡診断書を携行していけば、ご家族で搬送
することも不可能ではありませんが、
デリケートな遺体にかかる負担を考えると
現実的な選択ではありません。
したがって、やはりこの段階で
ご遺体を自宅や安置施設へ搬送してくれる
葬儀社を決める必要があります。
葬儀社へ、とりあえず搬送のみ依頼できる?
事前相談を重ねて綿密に準備を進めてきた
ご家族なら、すぐに葬儀担当者へ連絡を
取ればいいのですが、
そうでない場合は、病院で紹介された
葬儀社に搬送からお葬式までの
全てを任せてしまうご家族がほとんどです。
ただし、ここで安易に葬儀社を選んだ結果、
「こんなはずではなかった!」
と、後悔する人が本当に沢山いらっしゃる事も
また事実です。
1つ前のお話しで言った通り、
霊安室の滞在時間は限られていますので、
焦る気持ちもわかります。
しかし、だからといって、慌てて葬儀社を
決めてはいけません。
ご遺体を自宅へ搬送できる場合は、
まず、病院で紹介された葬儀社に、
とりあえず遺体の搬送だけをお願いしましょう。
あまり知られていませんが、
搬送とお葬式はそれぞれ別の会社に依頼する
事ができます。
つまり、ご遺体の安置と冷却・保湿の処置さえ
済ませれば、しばらくは葬儀社を検討する
時間にあてることができるのです。
遺体搬送にかかる料金
搬送にかかる費用は一般的に
基本料金14,000円(相場)に
10キロずつの距離が増える毎に
+3000円の料金がかかってくるようです。
搬送に伴う「お棺」「シーツ」「ドライアイス」
などのオプションの費用も追加でかかったり、
自宅用の白木の机(ろうそくやお線香などを置く机)
の費用もついてくる場合があります。
中には搬送費用が10万円以上かかるご遺族の方には
お棺が無料になるといった、会社独自のキャンペーンを
しているところもあります。
搬送を専門にしている業者では、
他にも飛行機での空輸対応や、
海外から日本の自宅への搬送を
扱っているところもあります。
純粋な搬送費用の他にもオプション費用があり、
深夜料金や、
車の留置料金も30分2500円~かかり、
30分ごとに上乗せ2500円かかるような
計算でプラスされます。
あくまでも、ここでのお話しは、
搬送専門業者を参考にしています。
葬儀社の提案する搬送金額とは少し違うかもしれません。
だいたいの参考としてお考えください。
そして、
長距離の場合は、移動距離500キロを超えると
空輸を使った方が割安となる傾向があります。
亡くなった場所が自宅から遠方になってくると、
25万以上(距離およそ500キロの搬送)
と、費用が数十万にもなる場合があります。
生きている人間と違って、いろんな
配慮が必要ですので、費用もそれなりにかかりますね、
ようやく安置が終わると、希望によっては
ご遺体への化粧、ドライアイスの設置等を
終えれば終了です。
費用は
・搬送料金
・販売品
・処置料金
・高速料金等の立て替え料金
を計算して、現金、もしくは
銀行振り込みでのご精算になるのが一般的のようです。
遺体搬送だけ頼んだ場合は「葬儀社はまだ検討中」と伝える
まだしっかりと葬儀社を決めていなくて、
とりあえず搬送だけ頼むとします。
病院等から、葬儀社へ連絡をして
遺体の搬送を依頼し、
葬儀社が霊安室に執着したら、
最初にきちんと、
「お葬式についてはまだ検討中なので、
搬送だけをお願いします」
と、はっきり伝えて下さい。
ここで嫌な顔をするような業者だったら
信用しない方が無難でしょう。
一方、快く引き受けてくれた上に、
誠実に仕事に努めてくれたら
その業者に改めてお葬式を依頼しても
全く問題はありません。
こうしてある意味
「ふるい」
にかけることによって、リスクを避ける事ができます。
まとめ
■ご遺体を安置する場所が確保できる
場合は、「搬送」と「お葬式」は
別の業者に依頼できる
■料金は距離に応じた搬送料と、
その他販売品・処置料金・立て替え料金がかかる
■良い葬儀社は、搬送のみでも快く引き受けて
誠実な対応をしてくれる所に依頼すると良い
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