お子様の七五三は神社でされるイメージが
強いと思いますが、
元々の由来が、氏神様への
「無事に大きく成長させていただいた報告」
と、
「これからの成長を願ってお祓い」
という意味合いから神社が
お参り先になっていると思います。
実はお寺でも七五三はできますし、
実際に甥っ子達はお寺での
七五三をしましたよ!
今回は、神社とお寺の七五三を祝う
意味の違いや、身内が亡くなった場合は
七五三はどうしたらいいかお話しします!
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まずは七五三の起源から
以前にこのサイトでも七五三のお話しは
させて頂きましたが、
そもそも、七五三の由来は、
平安時代にまでさかのぼります。
子供は、まず育たないというほど、
「生きること自体が困難」
という時代で、大人の平均寿命も
30歳くらいという短命な中、
7才になるまでの子供達は、
「神の子」
と言われ、この世に命がしっかりと
定着していない者として、扱われていました。
そのくらい、子供が無事に大きく育つ事が
難しかった為、平安時代の中頃、
公家の間で3歳~7・8歳の間の
男女にお祝いが行われるようになったのが
起源だそうです。
そうした育つ事が難しいという背景から、
生まれて7歳未満の子供は
人別長(今でいう戸籍)には載せられませんでした。
7歳まで育って初めて人間として迎えられ、
氏神様にお参りして「氏子(うじこ)入り」の
奉告をしたのがお参りの由来です。
神社とお寺で七五三を祝う意味が違う?
神社での七五三のお参りの意味としては、
「子供が成長できました。ありがとうございます」
「これからも元気に育ちますように」
という、みんなが既に知っている言葉ばかり
で、色々と調べても、やはりこの意味合いで
大きな間違いはなさそうです。
神社への参拝理由は
成長の喜びと、感謝、お祓い、
これからも元気にという祈願の意味です。
神社では、七五三の時に
お祓いのような事もしますね?
祝詞(のりと)の後に、
出席者が頭を下げて大ぬさを神主さんが
振ってお祓いをします。
(大ぬさをもつ神主さん)
⇩
出典:2.bp.blogspot.com
これは、罪を祓ったり、お祓いを受けた人の
けがれが大ぬさに移り、取ってくれるんだ
そうです!
悪いことがおきませんように、元気に育ち
ますようにと祈願する場所が神社ですね!
お寺で七五三をする意味や考え方
仏教(浄土真宗)の考え方や、
お寺で七五三をする
という意味は、また違ってきます。
もちろん、お寺でも子供の無事な成長は
望まれて当然ですし、今まで大きく育った
事への感謝はお寺も同じです。
ですが、お寺は祈願する場ではありません。
対象が神様ではなく、阿弥陀如来だからです。
お祓いもありません
(けがれの概念が仏教にはありません)
あるお寺のホームページには、
子供にはできるだけ楽しく健やかに
大きくなって欲しいと望みますが、
生きている限り悩みは尽きず、
悲しみの経験をしないといけないのが現実です。
お祓いでは現実的に悩みや悲しみを
取り除くことはできません。
どんなに嬉しい時や辛い時にも
共に喜び悲しんでくれる
仏さまがいてくれて、
いつも寄り添ってくれている
という事を教えてもらう方が
子供の将来にとって
どれほどの力となり、支えとなるか
わかりません。
もし、ご門徒さんでお子様が七五三であれば、
お寺へお参りし、手を合わせる大切さを
共に味わうご縁にしていただきたい。
と、ありました。
神社とお寺はけっこう対照的ですね!
お願い事をして、
悪いものを祓ってくれる神社と、
現実として人生は喜びだけでなく、
辛さや悲しみは避けられない、だけど
いつも仏さまが寄り添って下さっているよと
教えるお寺・・。
無常の教えがある仏教だけに、
「人の世は、はかなく辛い」という、
結局は苦しみは避けられないよという
シビアな教えが根本にあります(汗)
身内が亡くなった年に七五三は神社でできない!?
これは神道の「穢れ(けがれ)」の
考えが関係してきます。
穢れとは、汚く悪いもののように思いますが、
穢れ=気枯れとも言って、
身内が亡くなり、
心身共に100%の自分ではなく、
悲しみや別れの辛さが癒えずに日常を
とりもどせない期間のことを言ったりします。
いわゆる忌中、喪中のことですね?
忌中は身内が亡くなって一般的に50日と言われ、
派手な場所に出向いたり、
お祝い事は避けるとされている期間です。
喪中は身内が亡くなってからの悲しみが癒えて
日常を取り戻すまでの期間だとされます。
神道のこういう教えがあって、七五三という
華やかなお祝い事は身内が亡くなったら
止めたほうがいいと言われるゆえんなのです。
しかも、
「忌」の期間は鳥居をくぐってはいけない
とされる言われがあり、忌と喪がよくわからない
お母さんは、神社で七五三ができない!
と、困る方もいらっしゃいます。
そんな時は、鳥居さえ
くぐらなければいいのですから、
基本的には、
「忌」の50日間を過ぎていれば、
同年内に七五三を神社でするのは
良しとされています。
仏教には「死=悪いもの」という概念はありません
仏教にはこの穢れの概念はありません。
ですが、
死が悲しくて、辛く、日常を取り戻すのに
時間がかかることは神道も仏教も一緒です。
(同じ人間ですから)
ただ、忌中や喪中というのも仏教には
ありませんので、
お寺での七五三のNGな行為は
特にありません。
いっそのこと身内が亡くなったから、
その年の七五三はお寺でしたほうがいい!
と、死=お寺と関連付けて考えるのではなく、
仏教には忌中や喪中が無いという正しい理解を
していただいたうえで、お寺へ七五三の
お参りをしていただくほうがいいですね!
まとめ
子供の成長はどの親にとっても嬉しく、
これからの人生を楽しいものにしてほしい
願いはみんな一緒です。
神社では、神主さんの祝詞や、
戸主による玉串奉納などがあり、
お寺では、みんなで読経して
お焼香等、
各神社やお寺によって、内容は多少
違うかもしれません。
もし、祖父母も一緒にということ
なら、どちらでするのか迷う場合は、
お伺いを立てたほうが無難かと
思います。
基本的な知識を持っていれば迷わず
七五三もできますね?
当サイトが少しでもお役に立てれば幸いです!