個人墓というと、「1人」というイメージが最初に沸くかもしれません。
しかし、こういったお墓は独身の人だけのものではなく、色んな人がそれぞれの理由から個人墓を選ぶケースが増えています。
そんな個人墓とはどんなお墓なのか?
そしてお墓の供養や管理は独身者や子供がいない人の場合はどうなるのか?
といった
個人墓の意味とは?独身者や継ぐ子供がいない場合の供養や管理
をお話したいと思います。
個人墓とは?
個人墓(こじんばか・こじんはか)と呼ばれます。
このお墓は、1つの墓石に1人の遺骨が埋葬してあるタイプです。
特定の1人だけが入る「自分だけのお墓」といった特徴があり、最近では独身者や1人を楽しむ生活スタイルの増加もあって需要が増えています。
結婚していても、「夫や義理両親とは違うお墓がいい」という理由から、妻が自分だけの個人墓を選ぶというケースもあるようです。
墓石には名前が彫刻される場合が多く、「〇田〇子 之墓」といった具合に一目で誰のお墓かすぐに分かる事ができ、
1人分なので墓地のスペースもコンパクトにする事ができます。
また、代々次いで守ってもらうお墓ではないので、刻む言葉や墓石のデザインを自由に選ぶ事ができるのもメリットです。
個人墓の供養や管理は誰がしてくれる?
個人墓は継承者がいないお墓という事なので、その後の供養や管理は墓地の経営側が行います。
なので、個人墓を建てるなら
「永代供養(えいたいくよう)」という契約を付ける必要があります。
永代供養とは、お墓を継ぐ人にかわって墓地の管理者が永代、または一定の期間にわたり、
遺骨を管理、供養する事です。(墓地によって永代供養の期間は違います)
他人と一緒に埋葬される共同墓とは違い、あくまでも自分のお墓として供養してもらう事ができますが、
その分 永代供養にかかる費用は高い傾向にあります。
永代供養の契約期間が終わるとどうなる?
永代供養付きといっても、個人墓をずっと永遠に供養・管理し続けてくれるわけではありません。
霊園などでは多くが33年という期限をもって永代供養が終了します。
お寺などの寺院墓地では檀家である限り供養してもらえるなど、墓地の運営者側によってそれぞれの規定は違います。
永代供養の期間が終わった遺骨はどうなるかと言うと、それまでのお墓から取り出されて合同墓という大勢の人が一緒に埋葬されるお墓に※合祀(ごうし)されます。
※合祀とはいくつかの神や霊をまとめて祀る(まつる)事をいいます。
永代供養墓の遺骨が最終的にどうなるのかは、以下の記事で図を使って分かりやすくご紹介しています。
[box04 title="永代供養墓の遺骨の扱い方"]永代供養墓の納骨方法は?中のようすを図で簡単に説明[/box04]
永代供養の遺骨の取り扱い注意点
合同墓の場合、多くの人の遺骨と混ざることになるので、
「やっぱり後から親族のお墓に一緒に入れたい」
となった場合、すでに合祀されれば個別に遺骨を取り出す事ができません。
ゆくゆくは別のお墓に遺骨を移動させるかもしれないといった可能性があるなら、
納骨堂などの骨壺のままで遺骨を安置できる場所もあるのでよく検討しましょう。
[box04 title="色々な納骨堂があります"]納骨堂とは?費用相場と種類(仏壇/ロッカー/墓石/機械/棚)[/box04]
まとめ
・個人墓は1つのお墓に1つの遺骨を埋葬したもの
・個人墓は永代供養墓の一種で供養・管理は墓地管理者がしてくれる
・永代供養してもらえる期間には限りがある
・永代供養の期間が終わると遺骨は合祀される
個人墓は故人1人の為だけに建てられ、一定の期間は個別に永代供養がしてもらえる事から他の永代供養のお墓と比べて費用は高めです。
また、個人墓には墓石を必要としない樹木葬タイプもあり、墓石を建てるよりも費用は安く、自然に還れるといった考えから人気が高まっています。
[box04 title="需要の高い樹木葬について"]樹木葬とは?「費用の相場」や「遺骨の埋葬方法」を図で説明[/box04]