お仏壇の、阿弥陀さまの左右に
お坊さんがいるけど、この人たちは誰?
中央の阿弥陀如来はどんなご利益があるの?
今回は浄土真宗のお仏壇にいらっしゃる3人が
どんな人物なのか?を詳しくお話したいと思います!
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お仏壇の中央・左右に安置されてるのは誰?
大きなお仏壇には、正面に柱で区切られた
3つの壇(ご安置する場所)があります。
中央にご本尊。
その左右の両壇には、
お脇懸け(おわきがけ)をご安置することになっています。
お脇掛けとは、ご本尊を挟んだ左右の掛け軸の事をいいます。
ご本尊としてよく見かけるのは
阿弥陀如来のお姿を描いた
「ご絵像のご本尊」です。
ご絵像というのは、絵で表してあるご本尊ということですが、
左:蓮如上人(れんにょしょうにん)
中央:阿弥陀如来
右:親鸞聖人(しんらんしょうにん)
となっています。
蓮如上人と親鸞聖人とはどんな人物?
向かって右の親鸞聖人(しんらんしょうにん)
承安3年(1173年)京都の日野の里で誕生。
弘長2年(1262年)90歳で入減。
この方は、浄土真宗の宗祖(しゅうそ)です。
(※簡単にいえば、浄土真宗の創始者!)
向かって左の
蓮如上人(れんにょしょうにん)
応永22年(1415年)
室町時代の浄土真宗の僧で、
京都の本願寺8代住職。
(親鸞聖人とは血縁関係にあります)
宗祖の親鸞聖人のお言葉を、一般の人々に
分かりやすい言葉で表現され、
布教(ふきょう)に心血を注いだ
偉大な僧侶です!
浄土真宗開立の祖と呼ぶべきお方です。
字(名号=みょうごう)で書かれたご本尊とお脇掛け
名号(みょうごう)と呼ばれる
字で表されたご本尊とお脇掛けもあります。
左:南無不可思議光如来
(なもふかしぎこうにょらい)
※九字名号と呼ばれます
中央:南無阿弥陀仏
(なもあみだぶつ)
※六字名号と呼ばれます
右:帰命尽十方無碍光如来
(きみょうじんじっぽうむげこうにょらい)
※十字名号と呼ばれます。
それぞれの名号の意味
左:南無不可思議光如来
中央:南無阿弥陀仏
右:帰命尽十方無碍光如来
とありますが、それぞれの最初の2文字である
「南無(なむ)」と
「帰命(きみょう)」は、
「まかせよ」という意味なんです。
右脇懸けの尽十方無碍光如来
(じんじっぽうむげこうにょらい)
の部分は、
「あらゆる世界に届いて、
決して妨げられる事のない
光明をお持ちの仏さま」
という意味です。
(仏さま=阿弥陀如来のこと)
左脇懸けの不可思議光如来
(ふかしぎこうにょらい)の部分は、
「人が思いはかることのできない
限りなき光明をお持ちの仏さま」
という意味です。
(仏さま=阿弥陀如来)のこと。
なので、名号ご本尊である、
南無阿弥陀仏は、
「南無(まかせよ)阿弥陀仏(あみだぶつ)」
となり、阿弥陀様が、
「この私にまかせよ」
とおしゃって下さる意味になりますね!
阿弥陀如来が立っているのはなぜ?
中央のご本尊である、阿弥陀如来は、
立っておられます。
これは、
迷いの多い煩悩だらけの私達を
いつでも直ちに救おう!
というお心の表れです。
また、手の形も意味があり、
右手は「召喚」のお心。
この手の形を専門的に言うと
「施無畏印(せむいいん)」と言って、
「真実の世界にかえってこいよ」という願いを表し、
左手は「摂取」のお心。
専門的に言うと「与願印(よがんいん)」
つまり「どんなことがあっても必ず救いとるぞ」
という願いが込められています。
さらに如来さまのお身体からは、
48本の金の光りが放たれています。
この光は、阿弥陀如来の48願を
象徴しています。
これは、迷いさまよう私達ひとりひとりを、
真実の世界「お浄土」に救いとろうと
48に選りすぐって誓われたものです!
ご絵像は、単なるお姿ではなく、
私たちに向けての如来さまの願いと、
働きを表しているのですね?
親鸞聖人と蓮如上人はご本尊を向いている
実は、ご絵像の脇懸けのお二人は、
中央の阿弥陀如来を仰いでいらっしゃいます。
右の親鸞聖人は、阿弥陀さまにお顔を
向けてらっしゃいます。
左の蓮如上人も、阿弥陀さまにお顔を
向かてらっしゃいます。
このご本尊とお脇懸けの3点セットは、
(ご絵像もしくは名号)
本山で下付(けふ)していただけます。
(本山で下付とは、京都の西本願寺でいただける(購入)という意味です)
もし、お求めの場合は、仏壇店ではなく、
本山で、本物をお求めください。
本山へのご本尊のお求め方は、こちらを
参考にされて下さい。
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その他お仏壇のことはこちらを
ご参考にされて下さい。
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まとめ
ご絵像で表されたご本尊とお脇掛けには
左:蓮如上人(れんにょしょうにん)
中央:阿弥陀如来
右:親鸞聖人(しんらんしょうにん)
が描かれていました。
字で表されたご本尊とお脇掛けには
左:南無不可思議光如来
中央:南無阿弥陀仏
右:帰命尽十方無碍光如来
と書かれていました。
浄土真宗・本願寺派(お西)では
ご絵像の方が多く安置されています。
浄土真宗・大谷派(お東)では
名号のご本尊が安置されているようです。