新しいお仏壇を購入したら
「御魂入れ」「入魂式」「お性根入れ」
といった法要を想像すると思います。
しかし浄土真宗ではそのような名前の法要はしません。
今回は、浄土真宗の方用の
新しいお仏壇を購入した時の正しい法要を知っていただければと思います!
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「仏壇を買いましたから魂を入れてください」
こんな頼み方で依頼をされる人が多いようです。
俗に、
「お魂入れ」
「お性根(しょうね)入れ」
とか言われるものです。
また、古くなったお仏壇を修理(お洗濯)に出す時や、
処分する時にも、
「お魂ぬき」
「お性根ぬき」
なんて表現がよく使われます。
しかし、依頼された僧侶の方は、
実はこういう表現にいつも引っかかる
ものがあるのです。
だいいち、
お仏壇自体に魂を入れたり出したり
そんな器用な真似はできるはずも
ないのですから。
お坊さんはそういった特殊能力は
持ち合わせていないのです。
浄土真宗の新しいお仏壇の法要は「入仏式」といいます
出典:kobori.co.jp
浄土真宗では、お仏壇に新しくご本尊を
お迎えする時の法要を、
「入仏法要(式)」
といいます。
「入仏」といっても、仏さまに
魂を入れるのではありません。
迷いや、欲に満ちた我々凡夫(ぼんぶ)
を救おうとして、阿弥陀仏という
形になって表れて下さった
仏さまにお仏壇へ入っていただくのです。
(※凡夫とは、欲、いかり、ねたみ、そねみ
などの、迷いの根源が満ちた自分自身のこと)
入仏法要(式)をする意味は?
「お仏壇を買った」
それは何の為でしょうか??
それは、なによりも、
ご本尊である、阿弥陀様をご安置する
為です。
前にもお話ししたことがありますが、
お仏壇は「家」です。
ご本尊(阿弥陀如来)は「ご主人」です。
なので、新しいお仏壇にご主人である
仏さま(阿弥陀如来)をお迎えしたことを
慶び、そのお徳をたたえるのが
「入仏法要(式)」
なのです。
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先ほどから、「入仏法要(式)」と
言っていますが、その他の言い方で、
「お紐解き(おひもとき)」
という言い方もあります。
これは、本山からお受けしたご本尊
のお軸(掛け軸)の紐をといて
お仏壇にお掛けする所からきています。
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もし、すでにご本尊があって、
古いお仏壇から新しいお仏壇に引っ越し
する場合や、お仏壇を修理に出す時などの、
ご本尊を別の場所にお移りいただく場合は、
「遷座(せんざ)法要」もしくは
「遷仏(せんぶつ)法要」と言います。
さらに、「お移りいただく」のですから、
「おわたまし」とも呼ばれます。
まとめ
■新しくご本尊を迎える時は
「入仏法要(または入仏式)」
✕「お魂いれ」
✕「お性根入れ」
■ご本尊を移す時は、
「遷座法要(せんざほうよう)」
✕「お魂ぬき」
✕「お性根ぬき」