お仏壇・お飾り

お仏壇にお水やお茶のお供えしない?湯呑やコップは浄土真宗に不要

故人や仏さまに対して、
朝一番に湯呑などにお水やお茶を
入れてお供えする事は

感謝や故人への愛情からの
行いとして、とても素晴らしいことですね、

しかし、浄土真宗では湯呑やコップでお茶やお水をお供えしません。

その理由と、

お水をお供えするための専用の仏具のお話をしたいと思います。

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浄土真宗では仏壇にお水やお茶をお供えしない

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出典:4.bp.blogspot.com

お仏壇に湯茶器や一般のコップを使って、
「水」や「お茶」を供えている方がいます。

これはほとんど習慣的なもののようで、

「毎日欠かしたことがありませんっ」

と、誇らしげにおっしゃる方もいます。

そういった方の多くは、

「仏さまものどが渇かれるでしょう?」

というお考えのようです。

また、ある雑誌の仏事に関する記事に、

「仏さまが飲めるように、湯茶器のフタは取って供えましょう。」

とありました。

私はこういったサイトをしている関係上、調べ物をしていて仏具通販や、お仏壇店のホームページをよく見る
のですが、

必ずといっていいほど、浄土真宗向けの内容にもかかわらず「湯茶器」が出てきます。

しかしながら、本来の浄土真宗のお仏壇のお荘厳では
湯茶器は必要ありません。

なぜなら、仏さまの世界にその理由があるからです。

浄土真宗でお仏壇にお水やお茶をお供えしない理由

故人が往生された阿弥陀如来さまの
お浄土(極楽浄土)には、

八功徳水(はっくどくすい)

という「特上の」お水がふんだんにたたえられています。

字のとおり、八の功徳があるといわれていますが、

浄土真宗のお経の

「阿弥陀経(あみだきょう)」の異訳といわれる

「浄讃浄土経」に以下の様に詳しく書かれています。

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八功徳水(はっくどくすい)の八つの効能・効果・功徳とは?

一には澄浄。

澄んで清らか。

人間の煩悩の濁りを浄めるのが法水の徳。

二に清冷。

清らかで冷たい。

瞋恚の煩悩で身を焼かれる思いを冷まして清涼の喜びを与える。

三に美味。

甘く美味しい。

水の美味は表現できないように、

法水の美味は人生の経験を通して
身をもって味わいとった人が、

これはこれはと讃えるよりほかにないほど、深い味がある。

四に軽軟。

かるくやわらかい。

私どもは貧欲と愚痴で身が重くなっております。

法の水が軽く柔らかいということは、
貧欲と愚痴を救って、

いつでもどこでも身軽に、柔らかく処することができる。

五に潤沢。

うるおい。

人間の知恵だけでは、本当の潤いはありません。

仏の知慧の法水によって、よき智慧が出るのが潤沢の徳。

六に安和。

安らかに和する。

水は柔軟心ですから、自然に安らかに身を立て、

自他にうなずきあい、和することができる。

七に除飢渇。(じょきかつ)

飢えと渇きを除く。

法水は人生のオアシス。飢えと渇きを癒し、
命を取り戻すことができるゆえに法水の徳。

八に諸根。

身も心も養い育てる。

生活の中でこの法水を飲めば心身が養い育てられる。

このお浄土の湧き出る「水」という存在の中に、

仏さまの法徳が満ち満ちて
私達を施そうとされている様子がみてとれますね?

これは、
煩悩(迷い事)にまみれた私たちを

救おうとされる願いがあるからなのです。

なので、

わざわざ私たちが”水道”の水を差し上げる
必要はないわけです。

死んだ人・ご先祖・仏様に対して「供養・追善・心配」はいらない

さらに追い打ちをかけるようですが、
こうした

「のどの渇きを癒すため」

といった行為は、

”追善(ついぜん)”の意味合いが強く、
浄土真宗の教義 (
阿弥陀如来のお心) にはそいません。

ですから、
浄土真宗では湯茶器やコップを使って、

「仏さまに飲んでいただく」

というようなお水などの供え方はしないのです。

さらに、浄土真宗の教えとして

亡くなった方は、

「阿弥陀如来の導きによって極楽浄土へ生まれる」

とされていますので、

飢え・渇き・苦痛といった

生きている人間が感じる様々な苦しみから解放され

極楽浄土から私達をお念仏に導く働きをされています。

なので、私達が心配してお水や好物をお供えする必要はないのです。

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浄土真宗のお水のお供えには「けびょう」を使います

水そのものがいけないというわけではありません。

水は確かに私達の生活に欠かせない貴重な自然の恵みです。

この尊い水を如来様のお恵みと味わい、
生かされている事への感謝から
仏前へお供えするなら、それは立派な報恩行でしょう。

そういう思いからお水をお供えするために、浄土真宗では

華瓶(けびょう)という仏具を使います。

※必ずしも重要な仏具ではないので、あわてて揃える必要はありません。

華瓶(けびょう)は2個でワンセット

「華瓶(けびょう)」がどんなものか説明させていただくと、

浄土真宗本願寺派(お西)で用いられる仏具は、黒っぽいこげ茶色をしています。

真鍮しんちゅううるしを塗った「宣徳製せんとくせい」というつくりになっており、手に持つと重みを感じると思います。

浄土真宗本願寺派(お西用)

↑こちらは高さが約6センチですが、ご自宅のお仏壇に合ったサイズをお選びください。

一方、同じ浄土真宗のもう1つの宗派である

「真宗大谷派(通称:お東)」も、お水のお供えに「華瓶」を使います。

真宗大谷派の仏具は、真鍮製で金色をしています。

↑こちらは高さが6センチのサイズですが、ご自宅のお仏壇にあったサイズをお選びください。

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華瓶には「しきみ」という葉っぱをさして使います

華瓶一対に水を入れて
樒(しきみ)または青木をさしてお仏壇の一番上の段にお供えします。

(上卓があるお仏壇ならそこへ置いてください)

(しきみの葉⇩スーパーの生花コーナーなどに売っています)

すでにお仏壇に華瓶がある方もいらっしゃるかもしれませんが、

小型仏壇だと華瓶は置き場がない事から、省略されてもいいでしょう

華瓶を使いたいなとお考えの方は、

法事などの特別な日は本物のしきみの葉をさしてお供えしましょう。

個人的には普段であれば華瓶だけでもいいと思いますが、

「何もないのは寂しい、けど毎日しきみを欠かさないのは大変」

という方には、見た目だけの品物になりますが、アルミ製のしきみの葉もあります。

個々の判断でどうぞ。

しきみの香りも意味がある

樒(しきみ)を入れるのは、香木(こうぼく=香りのある木)だからであり、

水を「香水」として供えるという意味があることだけは知っておいていただければと思います。

余った樒(しきみ)は花瓶のほうに飾られてもいいですね。
綺麗な花と一緒に生けてお供え下さい
(お仏壇へのお花のお飾り方法はこちら)
      
仏壇の花の飾り方は?法事で使う種類や色の選び方

まとめ

華瓶をお供えするのは、仏さまのお恵みを
浄らかな香水にして供えるところに

敬いと感謝の心が込められていると言えるでしょう。

なお、華瓶がない場合は、あえて供える
必要はありません。

お仏壇の大きさや、それぞれのお考えの中で、無理のない範囲で御給仕されて下さい。

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