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母子家庭の貧困にお寺が支援!おてらおやつクラブとは?

「おてらおやつクラブ」
まだご存知ではない方も多いと思います。

大阪を中心としたお寺の活動で、
関西から全国へと拡大中の

「母子家庭を対象にお供え物のおすそわけ」

を行っており、宗派を問わずこの取り組みに
賛同するお寺が増えています。

今回はこの「おてらおやつクラブ」の紹介をしたいと思います。

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おてらおやつクラブとは?

出典:http://4.bp.blogspot.com

一見すると「お寺」と「母子家庭・父子家庭」は
縁がないように思いますよね?

しかし、「こどもの貧困」が深刻な問題として
取り上げられる現在、6人に1人が貧困状態である
というデータが発表され、身近にある問題なのだと考えさせられます。

そんな中ある事件をきっかけに、ご住職が
行動をおこして「おてらおやつクラブ」が誕生したのです。

悲しい事件が発案のきっかけ

「おてらおやつクラブ」を発案したのは
奈良県田原本町にある安養寺の松島靖朗ご住職。

発案のきっかけは、

平成25年5月におきた大阪市北区のマンションで
2人暮らしの女性(28)と長男(2) が遺体で見つかり、

「最後にたくさん食べさせてあげられなくてごめんね」

というメモが残されていたニュースに心を痛めた事でした。

それをきっかけに松島住職が大阪の市民団体に相談され、

同年10月から、ひとり親の2家族に
「お供え物の食料品」を送り始め、

翌年1月から他のお寺を巻き込んだ全国的な活動に
広がっていったのです。

仏さまのおさがりを全国のひとり親家庭へ

出典:http://3.bp.blogspot.com

おてらおやつクラブへの登録を済ませたお寺から
発送される「おやつ・食品」などは、
元は仏さまへのお供えです。

・お参りに来られる檀家や門徒さん

・地域住民

・企業

などからの物資や活動資金の寄付を通じて行われるのです。

お菓子、食品(レトルト・缶詰・果物)、日用品
など、生活に必要な品もあり、
活動の理解が深まるにつれお供えの種類も増えているようです。

集まった物資は各お寺でご本尊の仏さまへお供えされ、
ご住職によってお勤め(お経を読む事)をしたのち
発送用の段ボールへと分けられます。

 

仏さまへお供えする意味

仏前にお供えするという行為は、
実際に仏さまはお召し上がりにはならないけれど、
お供えをすることによって、
頂いたものをありがたく喜び、お布施頂いた方のお心に感謝し、

お慈悲に包まれた頂き物として合掌させていただくのです。

おてらおやつクラブの時だけではなく、お寺には普段から
法要・法話などでお参りがあるときには沢山のお供えがされます。

その度にお寺ではご仏前にいつも頂き物をお供えしているのです。

そうしてお供えされた物を、私たちが食べたり使ったりする際に
「おさがりを頂く」といった表現をします。

なので、発送されて手元に届くのは「仏さまからのおさがり」なのです。

送料はお寺が負担

送料はお寺・支援する個人等が負担します。

送る側が送料の支払いをするので、
受け取る母子家庭にお金がかかることはありません。

おてらおやつクラブの真の目的

出典:https://3.bp.blogspot.com

すぐに送って欲しい!

と思われる方もいらっしゃるでしょうけど、
基本的にお寺から家庭へと直接の発送はされません。

お寺から発送されるおやつなどの物資は
まず、おてらおやつクラブの活動に参加している
支援団体の所へと届けられます。

そして、
支援団体を通じて各家庭がおやつなどの物資を受け取る仕組みとなっています。

 

なのでまずは、おてらおやつクラブへ参加している
「支援団体」にお問い合わせいただく必要があります。

 

支援団体というのは、NPO法人などの各都道府県にある
子供やひとり親家庭を支援する為の団体やコミュニティの事です。

・支援団体

・お寺

・ひとり親家庭

 

おてらおやつクラブは、この3つの構造から成り立っていて、
「おやつなどの物資をもらうだけ」
の活動ではなく、発足のきっかけとなったあの悲しい事件を起こさない為にも、

お母さんがSOSを発信できるように支援団体と繋がりを持つ!

と言った真の目的があるのです。

おてらおやつクラブへ申し込むひとり親家庭は、
お母さん達が、支援団体に専門的なサポートや
相談などをしやすくするきっかけを作ることができるのです。

おやつを送ってもらう方法とは?

まずはお近くの支援団体にお問い合わせ下さい。

公式ホームページ おてらおやつクラブ の中にある

「参加している団体さまのご紹介」

から、あなたのお住いの近くの支援団体にお問い合わせ・相談されて下さい。

直接お寺へ訪問や、電話をかけて相談されるのは控えて、
おてらおやつクラブの活動に参加している支援団体の方にお問い合わせ下さい。

まとめ

出典:http://2.bp.blogspot.com

経済的に困難な家庭はSOSを出しにくい傾向があり、
どこへ相談すればよいのか分からないと言った声も多くあります。

お供え物が集まるお寺が「おやつを届ける」という発想をして、
ひとり親家庭と支援団体を結びつけるきっかけも作り、

母子家庭を社会から孤立させないという素晴らしい取り組みだと思います。

「おてらおやつクラブ」

是非とも、さらに広まってほしい活動です。

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