聖☆おにいさん(セイントおにいさん)
のマンガに出てくるブッダやイエスの
宗教ギャグの元ネタを解説します!
まだ知らない方が読まれた場合、
ネタバレになってしまうので、
3巻の内容をまだ知らない方は
ご注意下さい。
※過去記事で解説した用語は省略させて
いただくことがありますのでご了承ください。
なお、この記事は非公式です。
この記事の1つ前の元ネタはこちら(3巻前編)
⇩
聖☆おにいさん3巻の宗教用語・元ネタ解説!前編その16~その19
3巻その20☆クリスチャン・ネームはほどほどに
ブッダの息子の名前についてイエスが‥
「君 変な意味の名前つけちゃって
未だ ギクシャクしちゃってるって‥」
出家をする直前に妻・ヤショーダラー
との間に長男・ラーフラが生まれます。
この誕生の知らせを受けた当時のブッダは
「ラーフラが生まれた‥」と呟きます。
この「ラーフラ」という意味は、
束縛・障害・魔などという意味で、
愛する我が子は自分が出家をする際の
障害になるといった意味合いで呟かれた
と推測されます。
その呟きを聞いた周囲は「ラーフラ」と
命名されたと思い、長男の名になったと
されます。
しかし、この命名の説には不自然な
部分も多く、確実ではないようです。
網を見てブッダが‥
「君たちを人間を取る漁師にしよう」
っていう君のセリフかい?
イエスがペトロとアンデレに
出会った時にかけた言葉で、
イエスから
「わたしについて来なさい
人間をとる漁師にしよう」
と言われた二人は
網を捨ててイエスに従ったと
言われています。
ブッダが自分のスポーツ歴を話していて‥
「スポーツやってたっていっても
私のは弓とか乗馬とか‥」
「像を投げたりだとか‥」
ブッダは釈迦族の王の息子として
生まれ、王子として裕福な生活を
していました。
武芸や競技においても優れ、
弓術・剣術・馬術・相撲などで
誰一人かなうものはいなかった
といいます。
マンガの中でイエスが
「スポーツ万能の君の足
ひっぱりそうだよ‥」という
箇所もこの話が元になっています。
一説に相撲で像を投げるといった
逸話も残っています。
イエスが暗い顔で‥
「銀のお盆に載せた
ヨハネさんの首とかねだるんですよ‥」
首をねだったのはサロメという
少女で、
「ヘロデの誕生日の祝に
ヘロディヤの娘(サロメ)がその席で
舞をまい、ヘロデを喜ばせたので
ヘロデが
何でも与えようと約束すると、
サロメは母にそそのかされて
バプテスマのヨハネの首を盆に
載せて、ここにもっていただきと
願います。
約束通り獄中のヨハネの首を
切って盆に載せ、サロメと母の手に
わたされたという話があります。
水を汲んできてというイエスにブッダが‥
「やっぱり 今
改宗させて洗礼名で
「相沢」ってつけようとしてるでしょ!」
マンガでイエスが水を汲んできて
と言うのは、
洗礼をするためで、キリスト教に
改宗させて、洗礼名を付けようと
しています。
洗礼名とは
洗礼式をうけるにあたり、自分の
洗礼名を決めなければならず、
基本的には自分で選ぶのですが、
牧師さんや親などから名前を
進めてもらう場合もあります。
3巻その21☆Oh!そうじ
動きたくないイエスが‥
「ごめん 今日は 安息日だから」
※急にファリサイ派にならないで
キリスト教の源流の1つに
ファリサイ派があります。
その特徴としては、
法律を厳守する「文字の宗教」と
言われています。
安息日とは、キリスト教では
仕事を休んで礼拝を行う聖なる日
ですが、
お休みの日とは違い、
休まなくてはならない日といったニュアンスです。
弟子の話をするイエスが‥
「ルカの福音書」とか
「マタイの福音書」とかなんだけど‥
ルカによる福音書と
マタイによる福音書は、
新約聖書の中の1種です。
イエスの言行を描いたもので、
キリスト教の正典です。
3巻その22☆鼻とメガネと仏
ブックオフに売る物を探してイエスが‥
「いや ダメだ やっぱり
免罪符は売っちゃいけないよ!!」
免罪符(めんざいふ)とは、
ローマカトリック教会が
中世期から近世紀初期まで
教皇が発行した免罪の証書で、
教徒が購入すると、自分の罪の
償いを免除されるとした証書です。
教会の財源増収のために
乱発され、
ルターがこれを批判し、宗教改革の発端と
なりました。
ウエイターさんに憧れるイエスだが‥
「配膳のたびに
パンや魚を増やしまくりそうな
気がするし」
イエスがおこした奇跡の中でも
とりわけ重要な奇跡で、
イエスが五つのパンと2匹の魚を
5千人に与えた話です。
全ての人が満腹になり、パンくずと
魚の残りだけで12の籠が
いっぱいになったとありますが、
本当にパンや魚を増やして与えても
またすぐに空腹となる群衆には
その行為を継続しないといけないので、
イエスが5千人に与えたのは
食料ではなく祝福ではないかとの
解釈もされる有名な話です。
イエスの悩み‥
「弟子たちの名前かぶりが多くて
これ以上 かぶらないようにと
それだけを祈ってた‥」
大ヤコブは初期の弟子で血気盛んな
荒々しい気性をもっています。
ペトロ・アンデレ兄弟と同じく
漁師をしていて、
網の手入れをしていた所をイエスに呼ばれ、
弟・ヨハネとともに弟子になります。
アルファイの小ヤコブは、大ヤコブとの
区別の為に小ヤコブとされましたが
大ヤコブよりも年長でした。
弟子になった順番が先だと大
後なら小とつけられます。
ユダも同名異人が多く、聖書に多数出てきます。
ブッダのささやかな願い‥
「雇用主に像をけしかけたり
毒をぬったツメで斬りかかったり
他のバイトをごっそり
引き抜いて独立しようとしない人なら‥」
マンガに出てくるこのひどい人物は、
提婆達多(ディーヴァダッタ)です。
釈迦(ブッダ)の弟子で、
唯一ブッダに敵対した弟子でした。
この人物は手塚治虫のマンガ「ブッダ」でも
濃いキャラとして登場し、
ブッダが唯一激怒した相手として
描かれています。
像に酒を飲ませてブッダを殺そうと
したり、自身の爪に毒を塗って
ブッダを襲いますが、
大罪を犯した末路は無間地獄に
おちるという恐ろしいものでした。
突然ドアを開けてくる人物‥
「天部の梵天でございます!」
ブッダが梵天と初めて会ったのは、
悟りを開いた時です。
ブッダが悟りを開いた後、
自分の人生を極めたとして
何も食べずにこのまま
禅を組んで死のうと考えます。
そこへ梵天が表れ、
「悟りの内容を人々に広めなさい」
とブッダに何度も説得します。
梵天によってブッダは教えを広める
人生へと導かれたというお話しがあります。
イエスが梵天に‥
「ヤコブのはしご」なんかの
乗り物にもありますよね
ヤコブが旅の途中で野宿をした際に見た夢で、
天に届くほどの階段を
天使が上り下りしていて、
側から神がヤコブに祝福を与えたという話です。
この話を「ヤコブのはしご」と
呼ばれたりします。
俗に、雲の隙間から太陽の光りが差す光景を
「天使の階段」や「ヤコブのはしご」
といったりもします。
梵天がブッダに‥
「シッダールタよ
あなたが生まれたとき」
「幾人ものバラモンが
王宮を訪ねてきた」
さらに別の話を続ける梵天‥
「母君は右脇からGペンが入る
夢を見て懐妊されたというし‥?」
ブッダの母であるマーヤ王妃は
夢で右脇に白象が入る夢を見たのち
懐妊します。
そして、
ブッダが生まれたときにつけられた
名前はゴータマ・シッダールタです。
誕生を聞きつけたアシタ仙人が宮殿を
訪れると、王子を見て、ひざまづいて合掌し、
「王子は世界を統一する王になるか、
偉大なブッダになる」
と話し、
自分がそれを見届ける事ができない事が
悲しい(寿命でその頃にはもういない)
と言って泣いたという話があります。
まとめ
宗教用語に関しては、当サイト管理人は
専門家ではありませんので、
あくまでも簡単な知識程度の
感覚でご理解いただきたいと思います。
宗教への理解や解釈の違い等があると
思いますが、「聖☆おにいさん」を
より楽しく読む目的で記事を書いたことを
ご理解いただけたら幸いです。
この記事の続きの元ネタはこちら(4巻前編)
⇩
聖☆おにいさん4巻の宗教用語・元ネタ解説!前編その23~その26