聖☆おにいさん

聖☆おにいさん4巻の元ネタ解説・宗教用語!後編その27~その29

聖☆おにいさん(セイントおにいさん)
のマンガに出てくるブッダやイエスの
宗教ギャグの元ネタを解説します!

まだ知らない方が読まれた場合、
ネタバレになってしまうので、
4巻の内容をまだ知らない方は
ご注意下さい。
※過去記事で解説した用語は省略させて
いただくことがありますのでご了承ください。
なお、この記事は非公式です。

この記事の1つ前の元ネタはこちら(4巻前編)
     
聖☆おにいさん4巻の宗教用語・元ネタ解説!前編その23~その26

4巻その27☆盆・梵・ボン

お盆の事をブッダが‥

地獄の釜が開いて

あの世から霊が帰ってきっちゃう

行事だから」

 

一般的にお盆では、地獄の釜が
開いて、先祖の霊が帰ってくる日とされ、

迎え火で迎え、送り火で故人の霊を送る
のが風習となっています。

さらには

聖霊棚を設けて、そこへ盆提灯を飾り、

聖霊馬と呼ばれるナスやキュウリを
動物に見立てたものを用意したりします。

しかし、地獄の釜が開いてご先祖が帰って
くるということは、

ご先祖さま達は、地獄にいるということに
なってしまいますよね‥。

もともと仏教の教えの中には「霊」
という概念はありませんし、

浄土真宗に限らず、先祖の霊を
迎えるというのは本来の仏教行事ではありません。

お盆に火を焚いたり、
ナスやキュウリで動物を作ることは、
独自の「お盆文化」だと言えます。

 


 

霊達にブッダが‥

「てゆうか 本当は早く

輪廻から出てほしいから

下界に里帰りなんて

やめてほしいんだよね‥」

 

輪廻転生
(りんねてんせい・りんねてんしょう)
と言って、

仏教用語で、人が何度も
転生(生まれ変わる)して動物を含む
生類に生まれ変わる事をいいます。

インドの思想では、この限りない輪廻を
「苦」としており、

二度と生死を繰り返さない
「解脱(げだつ)」を最高の理想
としています。

浄土真宗では、六道輪廻といって、
六つの世界で生まれ変わるとされます。

一番下から
地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人間界・天界
です。

 


 

キリストが‥

「うわぁ‥

これがいわゆる「修羅場ってやつだね‥」

 

先ほどの六道の解説にでてきた

「阿修羅」の世界からの言葉で、

修羅場という意味は、人が窮地に
陥った際にそこからうまく逃げれた
時に「修羅場をくぐった」という
使い方をします。

すなわち、阿修羅の世界は絶えず
戦いをしている世界の事をいいます。

 


 

梵天さんの案を断ったブッダが‥

「阿修羅道の主阿修羅君を

代々木アニメーション学園に通わせる」

とか言うから断ったよ‥

 

仏教での守護神であり、
六道の中の阿修羅道の主です。

阿修羅像はとても有名で、

3つの顔と
6本の腕で表現されることが多く

京都の三十三間堂の
二十八部衆像・阿修羅像(国宝)
は特に人気が高い仏像です。

 


 

イエスが絵の上手な友人を呼ぼうとして‥

ダ・ヴィンチさんと

ラファエロさんだったらどっちがいい?」

 

レオナルド・ダ・ヴィンチ
ルネサンス期を代表する
史上最高とされる画家で、

「モナ・リザ」やマンガに
出てくる「最後の晩餐」が有名。

宗教画は特に名品ばかりで、
「キリストの洗礼」
「受胎告知」等があります。

ラファエロ・サンティは、ダ・ヴィンチ
と共にルネサンス期を象徴する大巨匠で、

マンガに出てくる作品は
システィーナの聖母」の下部で、
「2人の天使」としてこの部分だけが
商用利用される事もある人気の作品です。

 

 


 

梵天さんの事ををブッダが‥

「いやぁ‥

梵天さんってガチョウに乗って

移動してるからさ‥」

 

梵天の有名な座像に、
梵天が座っている蓮座を
4羽の鳥が支えたものがありますが、

こういった鳥や獣を蓮座の下に
あしらっているものを

「禽獣座(きんじゅうざ)」

もしくは

「鳥獣座(ちょうじゅうざ)」

と言います。

梵天を支えているのは
4羽の鵞鳥(がちょう)です。

梵天の乗る鵞鳥は、古来インドでは
聖鳥をハンサと言われ、

その象徴が白い鵞鳥であり、
ヒンドゥー寺院にも鵞鳥が描かれた
モチーフが沢山あります。

 


 

入稿方法がとんでもない‥

帝釈天さん宛に

焚き上げ準備できてます」

 

帝釈天は、像にのった仏像が有名で、
梵天とともに
仏法と釈迦(ブッダ)の守護神です。

帝釈天と梵天は天部の中でも
最高位にあたる神です。

ちなみに天部とは、
天上界に住む者を意味する総称で、
阿修羅も天部に含まれます。

そして、
お焚き上げは、思いのこもった
品などを感謝の気持ちをこめて燃やして、
天上へ還すという行いで、

マンガでは原稿を送るための
方法として活用されているようです。

 


 

盆踊りについてブッダが‥

「だって盆踊りって

私の弟子のモッガーラーナ

地獄に落ちてしまった

母親を救い出せた嬉しさのあまり

踊ったアレが初めだって聞いて‥」

 

盆踊りは死者を供養する為と
されていますが、

仏教に「霊」を迎える仏事はありません。
俗習の考えからの由来だと思われます。

しかし、
マンガにあったように、
「母を助けて嬉しさのあまり‥」
といった由来は、お寺の法話の中でも
よくお話しされているのでご紹介します。

 

ブッダの十大弟子の1人に
目連尊者(モクレンそんじゃ)という
神通力第一の人がいました。
(インド名ではモッガラーナ)

その神通力で見た時に、
亡き母が餓鬼道に堕ちて苦しむ姿を
見つけて、深く悲しみます。

目連尊者は鉢に飯を盛って捧げますが、
その飯は母親の口に入る直前に炎となり、

食べさせてやることはできず、
母も目連尊者も泣き崩れます。

ブッダに救いの方法を尋ねると、
7月15日に飯・百味・五果などの
珍味を大徳衆僧に施しなさい、
その布施の徳は母を救うだろうと説きました。

目連尊者がその通りにすると、
たちまち母は
餓鬼道から天上界へと浮かび、

目連尊者はその喜びのあまりに
踊ったことが盆踊りの始まりだそうです。

 


 

イエスの発言にブッダが‥

「その発言 

とんだマリー・アントワネットだから‥」

 

マリー・アントワネット
フランス王妃で、

贅沢三昧の浪費家としての印象が根強い
スキャンダルの多い王妃でした。

フランス革命前に民衆が貧困と
飢えに苦しんだ際に

「パンがなければお菓子を食べれば
いいじゃない」

と発言し、怒りをかったとされますが、
これは王妃を良く思っていない
他の貴族の作り話で、

本当は心優しい人物だったとされています。

4巻その28☆聖人ネットワーク

 

13という数字に過敏に反応する
イエス達にブッダが‥

「確か 13ってユダさんが

最後の晩餐で座った席順で‥

イエス達にとって不吉な数‥!!」

 

イエスを裏切ったとされる弟子のユダ
最後の晩餐で13番目の席に着いたとか、

ユダが13人目の弟子であったり、

キリストが処刑されたというのも
13日の金曜日だとされてますが、

13という数字が不吉だったり怖いイメージ
を植え付けたのは、

「13日の金曜日」というホラー映画で、

これによって
世界的に13という数字が不吉な数字だと
知られるようになりました。

 

4巻その29☆りんご注意報!

 

泣く子供にイエスが‥

子供達を追い出してはならない

天の国はこのような者達のもの‥」

 

聖書のエピソードで、

イエス触れてもらおうと、親たちが
子供をイエスの元へと連れて来た際に、

イエスの弟子たちは、
邪魔になると、連れてきた人々を叱ります。

するとイエスは子供達を呼び寄せて

子供達を来るままにしなさい
神の国はこのような者の国である

と言ったという話があります。

 


 

イエスが果樹園で‥

りんご ダメ 絶対! 」

「これは毒です!!

うちの父の子に 食べろとそそのかした

者は厳しい罰が与えられたほどです!!」

 

りんごは神が食べる事を禁じた
善悪の知識の実です。

神によって創られた人類の祖である
イヴをそそのかして
罪のりんごを食べさせたのは
だとされます。

しかし、
蛇=悪魔という解釈には諸説あり、

アダムとイヴが
知恵の実を食べたのは
自らの意思によるものといった
解釈もあったりします。

神が蛇に罰を下す様子としては、

「このようなことをしたお前は
あらゆる家畜、あらゆる野の獣の中で
呪われるものとなった。
お前は生涯這い回り塵をくらう」

と罰を下したとあります。

 


 

アダムとイヴをイエスが‥

「アダムとイヴはりんごを食べてから

自分達がマッパだって気づいたけど‥」

 

無垢な心だったアダムとイヴは
りんごを食べると自分たちが
何も着ていない事を恥じるようになります。

知恵がつき、羞恥心が芽生えたのです。

そして、イチジクの葉で、
2人は局部を隠したという話があります。

 


 

ブッダのトラウマ‥

父の名の意味が「白米のご飯」だと

知った時の衝撃ったらなかったよ‥」

 

釈迦(ブッダ)の父の名前ですが、
浄飯王と訳されますが、

スッドダーナという名前は、
白米のご飯という意味です。

 

まとめ

 

宗教用語に関しては、当サイト管理人は
専門家ではありませんので、
あくまでも簡単な知識程度の
感覚でご理解いただきたいと思います。

宗教への理解や解釈の違い等があると
思いますが、「聖☆おにいさん」を
より楽しく読む目的で記事を書いたことを
ご理解いただけたら幸いです。

この記事の続きの元ネタはこちら(5巻前編)
     
聖☆おにいさん5巻の宗教用語・元ネタ解説!前編その30~その33

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