聖☆おにいさん8巻の元ネタ解説・宗教用語!前編その51~その53

聖☆おにいさん8巻の元ネタ解説・宗教用語!前編その51~その53

聖☆おにいさん(セイントおにいさん)
のマンガに出てくるブッダやイエスの
宗教ギャグの元ネタを解説します!

まだ知らない方が読まれた場合、
ネタバレになってしまうので、
8巻の内容をまだ知らない方は
ご注意下さい。
※過去記事で解説した用語は省略させて
いただくことがありますのでご了承ください。
なお、この記事は非公式です。

この記事の1つ前の元ネタはこちら(7巻後編)
     
聖☆おにいさん7巻の宗教用語・元ネタ解説!後編その47~その50

 

 

8巻その51☆心配しないで!

 

イエスがドラッグストアで付け爪を見て‥

「何コレ怖い‥君の知り合いの

指コレクターさんみたいなもの?」

 

ブッダに関係する指コレクターと言えば、

アングリマーラの事です。

元は真面目な修行僧だったけど、
濡れ衣を着せられ、師匠から

「人を殺してその遺体から指100本集めたら
おまえの修行は完成だとしよう」

と嘘の修行を命じられ、殺人鬼となります。

その後ブッダに出会い改心する人物です。

 


 

ブッダの弟子も付け爪を使ったという話を聞いてイエスが‥

「え そうなの?アナンダ君とか?」

それに対してブッダが‥

「いや ディーバダッタが(お兄さんのほう)」

 

ディーバダッタ

ブッダの弟子のアナンダの兄です。

ブッダに対して殺意を抱き、様々な方法で
おそいかかってくるのですが、

その中に1つに爪に毒を塗ってブッダを
傷つけて毒殺しようとする話があります。

 


 

リップクリームを手に取ったイエスが、
おもむろにルシファ―の話を‥

コキュートスはすごく乾燥するから

最下層の罪人3人に塗ってあげたんだって‥」

 

コキュートスとは、

「ダンテの神曲」にも出てくる
地獄の最下層の事で、

裏切りを行った罪人が首まで氷につかり、
その寒さに耐え続ける氷地獄の事。

罪人3人とは、

・イエスを裏切ったイスカリオテのユダ

・カエサルを裏切ったブルータス
         (ブルートゥス)

・カエサルを裏切ったカッシウス

(コキュートス=Cocytus:嘆きの川)

 


 

ドラッグストアでトイレの便利グッズなどを拒否するブッダ‥

「この店の一角にはマーラが潜んでいるんだ‥!」

 

ブッダがマンガ中で、トイレ掃除用品や、
ルンバで本堂をそうじすること、
お風呂掃除の「ジャバ」や毛穴パックなどなど‥

楽をして掃除ができたり

毛穴がきれいになるといった商品を否定するのは

「楽をして成果を得る=欲」

と、捉えているからです。

欲は仏教用語で「煩悩(ぼんのう)」といいます。

ブッダが悟りを開いて人々に教えを説く前は
「煩悩」を打ち消す修行をしてきました。

ブッダは苦行を経て、その後に瞑想したことによって
煩悩を打ち消して悟ることができたので、

マンガ中のブッダも「楽をする」ことに
抵抗を感じていますね?

そしてマーラとは、ブッダが悟りを
開く修行中にブッダの前に
表れて誘惑や邪魔をする悪魔の事です。

 


 

傷口に貼るシールを選んでいたブッダとイエスが
店員さんから怪我の種類や原因を尋ねられて‥

:イエス

人類の原罪の贖罪(しょくざい)

が原因の場合は‥‥?」

:ブッダ

「あれ 君 絆創膏 

聖痕に貼る気満々だね?」

 

人類の原罪」というのは

人類最初の罪の事を意味します。

そして「贖罪(しょくざい)」とは
罪をつぐなうことですが、
キリスト教においては

「贖罪=神の救済」の意味で使われます。

人類最初の罪とは、アダムとエバが

神から「食べてはいけない」と言われた

「善悪の知識の木の実」を食べた事です。

そしてその罪が全人類へと与えた影響を意味します。

そしてその原罪を
救い主であるイエスが身代わりとなって

磔刑に処される事で、
人類は罪から救われるというのが
キリスト教の教義とされています。

聖痕(せいこん)はイエスが十字架に
はりつけにされた時などの傷の事です。

 


 

治らない聖痕をブッダが‥

「だって君と同じ傷が浮かびあがる奇跡

信者さんの最高の誉だったりするから‥」

 

キリスト教の教徒の中には、
信仰心の強さから、

自分の体にキリストが受けた磔刑の傷が
浮かび上がる現象が時々報告されます。

スピリチュアルな話ですが、これを

聖痕現象(スティグマティクス)

と呼ばれています。

この現象が体に浮かび上がる人は、
純粋で深い信仰心をもつ証だとされ、

しばしば崇拝の対象にもなっています。

 


 

 

万能薬を探すうちにブッダが閃いて‥

「天界のカリスマ薬剤師 薬師如来さん‥!」

 

薬師如来は、東方浄瑠璃世界の教主です。

相対する存在としては、西方の極楽世界の
阿弥陀如来があげられます。

マンガ中でも

「カリスマ薬剤師」

と言われていますが、御利益としては、

人々の病を治して延命にするだけでなく、
精神的な苦痛までも取り除いてくれるという
すごい力を持っています。

左手には、手のひらサイズの壺を持っている
像が多いのですが、

この薬壺には実際には何も入っておらず、

フタがあかない使用に
なっているものがほとんどだと言われています。

しかし、全ての病や精神的苦痛を取り去るすごい
万能薬が入っていることを表しているのだと
思われます。

 

 

8巻その52☆レッツゴロゴロ!

 

ボウリングの話題が出て、イエスが‥

「なんかアレ 下界で広めたのうちの

ルター君らしいんだよね‥」

 

ルター(1483~1546)とは、
ドイツの宗教改革者です。

1517年には

「95ヶ条の提案」

を公開してローマ・カトリック教会の
信仰改革を行いますが、

当時のカトリック教の人々から受け入れられず
破門されます。

聖書の全巻をドイツ語訳して
出版するといった、

キリスト教をさらに広める事に力をつくします。

「救いは人間の行いによらず、信仰のみ」
という信仰義認論を唱えて

カトリック教会の
聖職位階制度や修道制を否定するといった

宗教改革運動の立役者でした。

 


 

ボウリング場で手を乾かすイエスが‥

「おお‥ ゴッドブレスミ―‥」

 

本来は

God Bless you(ゴッド ブレス ユー)」

がよく使われますが、意味としては、

「(あなたに)神の祝福がありますように」

という使い方です。

軽い意味でも「お大事に」など、相手を
気遣う場合にも使われる言葉です。

マンガ中のイエスは「ユー」を「ミー」
に変えて

「我に祝福がありますように」

といった使い方をしていますね。

 


 

ボウリングのピンを悪魔に見立てたプレイで、
イエスが専門用語を連発‥

「ナイス「モーセ」!!割れた!!

今 君の海割れたよ!!」

 

モーセという人物は、神から

「虐げられるイスラエルの民をエジプトから
連れ出すように」

という啓示を受けた際に、
イスラエルの民を率いて逃げる途中、

神の啓示で手を差し伸べると、目の前の海が
割れるという奇跡が起きて、

無事にエジプトを脱出することができたという
「モーセの奇跡」の話があります。

ドラえもんの秘密道具にも、

「モーセステッキ」

という海や湖などを真っ二つに割る道具
が登場します。

 


 

「一度脇のコキュートスに落ちてから

戻ってくる「ダンテ」!!」

 

ダンテ

「神曲(しんきょく)」という

地獄篇・煉獄篇・天国篇の3部からなる、

ひとりの男(作者ダンテ自身)がその場所を
旅する物語です。

最初は地獄へと降りて行って、

地獄の最下層のコキュートスまで落ちた後、
地上の天国へと順番に旅を進める話です。

 


 

「さらに応用で 

一度ピンを通り過ぎた後に

また戻って来て残りを倒す 復活!!」

 

イエス・キリストが磔刑によって一度死んで

三日後に復活するという奇跡の事です。

 


 

ブッダのバランス感覚を褒めるイエスが‥

「2千年以上「中道」っていうのを

歩いて来たって言ってたじゃない‥」

 

中道(ちゅうどう)」とは、

釈迦の悟りの真髄とされる

「極端な苦楽に偏らずに、執着を離れた
正しい判断や行動をする」

といった意味です。

要するに苦行主義や快楽主義を
はっきりと否定した

「端ではない最適な道」として

「中道」という悟りに至る道を示された
といわれます。

 


 

 

ブッダがボウリングのピンを煩悩に例えてスコアを読んで‥

「108個の煩悩を倒し‥

輪廻(レーン)から解脱したのですよ」

 

解脱(げだつ)とは

「悟り」と同じ意味として
使われます。

人間が迷いの世界を繰り返し誕生と死を
繰り返すことを「輪廻転生」と言い、

最終的に輪廻転生を解脱して束縛から
解放され、

「涅槃(ねはん)」の境地に
達する事が仏教の理想とされています。

マンガではボウリングの玉を使って、
ピンという煩悩を108個倒すことによって

ボウリングの球は涅槃の境地へと達すると
設定されていますね。

 

 

8巻その53☆アイドルの秘密!

 

「山嵐」のコンサートの動きについていけないイエスが‥

 

「うちでいう「アーメンで十字を切る

的なアクションだと思う‥!」

 

よくスポーツ選手が十字をきる場面を
テレビなどでも見たことがある人が
多いのではないでしょうか?

この「十字を切る」というのは、

神への愛、賛美、感謝など、
色々な意味を持ちます。

そして、「十字を切る」とか
「十字を描く」とか言い方に違いが
ありますが、

特に宗派によってその言い方が
一般的だという事の違いだけです。

十字を切る時は、右手親指、人差し指、中指の
三つをくっつけて

上・下・右胸・左胸の
順番で切ります。

なお、カトリックでは上・下・左胸・右胸の
順番になります。

 


 

ブッダ側の宗教作法がオーバーだとイエスが‥

「君んとこの五体投地のほうがよっぽど

オーバーアクションだよ‥」

 

五体投地(ごたいとうち)とは、

仏に対して最高の敬意を表す礼の作法です。

両手・両ひざ・額を地面に投げ出して
うつ伏せ状態で両手は合掌といった

体全体をつかったチベット仏教に特に
みられる最敬礼です。

 


 

どうにかしてコンサートのノリに
溶け込もうとしたブッダが編み出した技‥

「必殺 私がいいこと言った時の

アナンダのモノマネ!!」

 

アナンダは、ブッダの側に最後まで仕えた

「多聞第一」

と言われる弟子です。

ブッダの教えや行動全てにおいて
よく見聞きして記憶し、

そのおかげで後世へと
ブッダの教えが受け継がれた立役者です。

ブッダの言葉に熱心なあまり、

そのキャラでマンガ中のアナンダは、
ブッダを慕いすぎて
暴走するキャラとして描かれています。

(アナンダをもっと詳しく知りたい方はこちら)
   ⇩
ブッダの弟子アナンダはどんな人?美男子(イケメン)でモテた?

 


 

コンサートのゴンドラを見て布教時代を
思い出したイエスが‥

「私が家の中で説教をしていた時 

廊下が人でいっぱいで入れないからって

瓦をはいで屋根からゴンドラで登場した

子がいて‥すごくグッときたから‥」

 

このお話しは、

イエスの所へ体が麻痺してしまった
友人を戸板に乗せた4人の男の話です。

その友を戸板に載せて
イエスのいる家まで運んできたものの、

たくさんの人々であふれかえっていて、
とても中まで連れて行くことができず、

屋根に上ると瓦をはがし、

天井から戸板に寝ている友を

吊り下ろして

イエスの目の前に運んだという話です。

屋根の穴から心配そうにのぞく男たちに
深い信仰心を感じたイエスは、

麻痺した男性へ目をやり

「人よ、あなたの罪は赦(ゆる)された」

と言葉をかけます。

その場にいた学者たちは神への冒涜だと
責め立てますが、

「地上で罪を赦す権利を持っていることを
しらせよう」

と言いながら麻痺を癒すと、
その人物はすぐに起き上がり、

皆の見ている前を
歩いて帰って行ったという奇跡のお話しです。

 


 

昔、ブッダの教団にいた人物からの
裏切りを思い出して‥

:ブッダ

「ある意味で熱狂的なファンと

言えなくもないんだけどね?」

:イエス

「ああ ディーバダッタ君的なね!」

 

ディーバダッタ

もともとブッダの弟子でしたが、

慢心からブッダの教団から
弟子たちを引き抜いて

自分の教団を立ち上げます。

しかし、その後もブッダに対して反発し、

幾度となくブッダを殺そうとしますが、

最期は地面から炎の嵐がディーバダッタを
飲み込み、阿鼻地獄へと落ちてしまいます。

 


 

イエスの方向に押し寄せる女性ファン達を
勘違いして‥

 

「病気をなおしたいのです‥

神の御衣に触れば不治の病も治る

信じて‥!」

 

イエスの衣に触れた女性のお話が元ネタ

になっていると思われます。

このお話しは、12年も出血が止まらない
婦人病を抱えた女性が、

イエスの噂を聞いて、群衆の中に紛れ込み

後ろからイエスの服に触れて、

「この方の服にでも触れれば癒していただける」

と救いを求めるお話しです。

イエスを信じて服に触った女性は
すぐに出血が止まって病気が癒されたと
感じたと言います。

面と向かって「病気を治して欲しい」と
言い出せずに、心の中で悩んでいた女性も

イエスを強く信じたことの結果として
奇跡が起こったと考えられます。

 


 

コンサート会場を後にしながらイエスが‥

「あとは どうやって死ぬか次第

だよね‥!」

 

マンガ中の

「山嵐」のコンサートを終えた2人が
アイドルグループを宗教の教祖だと
勘違いして話をします。

その中で、本当の聖人になるには

ブッダやイエスのように語り継がれるほどの
死に際を見せる事が大事だと言ってますが、

ブッダは「涅槃」といって弟子や多くの動物に

見守られながら横たわって

入滅(にゅうめつ=釈迦の死)する場面は

涅槃図として絵が残されたり、

涅槃像として
世界中に横たわった仏像がありますし、

イエスも磔刑で十字架にはりつけにされた

様子は説明するまでもなく有名で、

キリスト教の崇拝対象として祈りを捧げられ、

壮絶な迫害をうけて、十字架で息絶えてから

三日後に復活する奇跡は、

マンガ中のイエスも一番の見せ所で
ドキドキだったと話す回があります。

 

まとめ

 

宗教用語に関しては、当サイト管理人は
専門家ではありませんので、

あくまでも簡単な知識程度の
感覚でご理解いただきたいと思います。

宗教への理解や解釈の違い等があると
思いますが、「聖☆おにいさん」を
より楽しく読む目的で記事を書いたことを
ご理解いただけたら幸いです。

この記事の続きの元ネタはこちら(8巻後編)
      
聖☆おにいさん8巻の宗教用語・元ネタ解説!後編その54~その57

 

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