お仏壇にお参りする時、いつもお線香に火をつけて
香炉でたくといった方も多いと思います。
タバコは害があると皆さん広く認識されていますが、
お線香も同じく煙が出ますよね?
健康への害はどうなんでしょう?
有り難いお線香の煙だからといって、
けむいのを我慢していませんか?
もし、あなたやあなたの周りで肺に疾患や、
アレルギーなどの方がいらっしゃったら、
気を付けていただかないといけないお話しがあります。
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お線香の煙も健康(体)に悪い!?
実は、お線香がいくら有り難いからと言っても、
やはり煙は煙です。
熱心にお参りをされる方でも、
肺などの呼吸器系に疾患をお
持ちの方はお線香はたくのを止めておくように
してください。
病気の悪化の原因にもなりかねません。
空気をこまめに換気するなどして、
時々気を付けることも大事です。
また、アレルギー性鼻炎や食物アレルギーを
お持ちの方も、
咳や、顔などのかゆみが長く収まらない場合は
お線香をたくことを止めてみて下さい。
煙が顔に触れたり、吸い込んだりして、
アレルギー反応が出てしまったりします。
そういった方は、お参りはするものの、
毎日たいていたお線香だけをやめたら、
見事に収まったといった例もあります。
お医者さんに行って、せっかく薬を
もらっても、
原因がお線香にあったら元も子もありませんので、
ご自身の煙に対する体の反応をよく観察されて下さい。
タバコの煙の成分は??
タバコの成分には、
4000種類以上の化学物質があると言われています。
タバコの煙を顕微鏡で見ると、ガス状の物質の中に、
無数の微粒子が浮遊していることから、
ガス状物質(ガス成分)と、
粒子物質(粒子成分)にわけることができます。
ガス成分‥一酸化炭素、二酸化炭素、
窒素酸化物、アンモニア、ニトロソアミン、
シアン化水素、硫黄化合物、炭化水素、
アルデヒド類、ケトン類が主に含まれます。
粒子成分‥水、ニコチン、タール、が主であり、
タール中には
発がん性のある多還状芳香族炭化水素の他、
フェノール、ベンゼン、
ナフタリン、金属イオンが含まれます。
タバコの煙の特徴としては、
タバコの葉以外に風味付けや保湿、
また刺激を抑制したりするために
多くの添加物が入っています。
一般的な紙巻タバコを例にあげると、
保湿剤‥グリセリン、プロピレングリコール、
ジエチレングリコールなどの
多価アルコールが加えられています。
甘味‥ブドウ糖、果糖、ウイキョウ、ハチミツなど
爽快感‥メントール
風味付け‥バニリン、メチルシナミド
タバコに関しては、
上記の添加物を含め約600種類の成分が
添加されているといった報告もあります。
お線香の煙の成分は?
お線香にもベンゼンという発がん性物質が
含まれます。
これはお香や、蚊取り線香にも含まれるものです。
お線香は、主に沈香や白檀(びゃくだん)
という香木から作られることが多いです。
中国の研究チームの調べで、
お香の煙をバクテリアとハムスターの卵細胞に
近づけ、その効果を調べたところ、
お香の煙は遺伝子に突然変異を起こす細胞に
ダメージを与えることが分かりました。
そして、そのお香の煙の影響は、
濃度が同じだった場合はタバコよりも毒性が強い
という結果がでたのです。
こ‥こわいっ!!
って思った方‥
「同じ濃度だった場合」です。
しかも、お香をタバコのように吸う人はいないと
思いますが‥。
この研究結果をよく読むと、
通常のお線香の使い方をした場合と、
タバコを吸う行為では、
タバコの方が圧倒的に身体に悪いと見て取れました。
しかし、お線香などをたいた後は
換気をした方がよさそうです。
お香に含まれる成分には、
一酸化炭素、二酸化炭素、窒素酸化物などの、
燃やすことによって発生するタバコと同じ成分も
当然含まれます。
その他、現在たくさんの種類があるお線香には、
ラベンダー、コーヒーなどの、様々な香りが
楽しめる一方、
その分より多くの添加物も含まれるという事ですね?
少なからず、煙が発生することと、
添加物やタール、ベンゼンなど、
タバコもお線香も共通点があったのは事実なのです。
お線香とタバコの煙、結局どちらが体に悪い??
普段通りに使うのであれば、
タバコの方が体への影響は心配です。
直接煙を吸う点や、
1日に何本もタバコをすうのであれば、
当然お線香の比ではありませんよね?
お仏壇へ朝と晩の
2回お参り(お給仕)される方も、
一日に使うお線香は2本くらいだと思います。
お線香の1本当たりの燃焼時間は約40分くらいとして、
ずっとその間煙の漂う中で、
お仏壇の前に居続ける人はあまりいないと思いますが…
成分的には、どちらにも
発がん性物質はあるけど使い方は違います。
この点からいえば、体への直接的な
影響はタバコの方が良くない事は明らかです。
煙に対しての影響は人それぞれ
呼吸器に疾患がある人(喘息、肺の病気)は、
少量の煙でも症状の悪化が懸念されます。
最初にお話ししたように、
アレルギーをお持ちの方も、
お線香のけむりが様々な症状を
引き起こす場合もあります。
昔から、お仏壇へお参りしてお線香をたくと、
息苦しさを感じるとか、
鼻水、くしゃみが出るといった人は
お線香だけはたかずにお参りした方がいいですね?
そして、小さなお子さんや、
高齢の方(お仏壇ヘビーユーザーですが)も、
長時間お線香の煙の中にいることはやめた方がいいでしょう。
まとめ
タバコの害についてはよく耳にしますし、
多くの人がその害を知っています
しかし、お線香については盲点と言っていいほど
気にする人が少なく、
最近のお香・アロマブームで、
日常の楽しみとして香りを楽しむ人も増えています。
ただ、発がん性物質といっても、
私たちの生活の中には食品やPM2.5などの
他の要因もたくさんあるので、
煙だけを気にしても仕方ない気もしますが、
タバコを吸う方はともかく、
お仏壇へお参りする方は、その心は大切にして、
過度にお線香の煙を吸いすぎない様に
換気や、煙の少ないタイプのお線香、など、
ご自身の体質に考慮してお参りをされて下さいね?
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