台風10号が変な進路で日本にきていますね!
特に、8月30日からは、
夕方から夜には「強い勢力」で
「暴風域を伴ったまま」
関東から北日本に上陸する恐れがあります。
この台風10号は話題だらけで、
なんと!
発生から9日と6時間を超え、
長寿台風としても、
46年ぶりに記録を更新したそうです!
(北緯30度以上の日本付近の海域で
発生した台風として最も長寿!)
この長寿記録をもつ台風が超レアな進路を
たどっていることが話題になっていますが、
今回はその進路について、
どうしてこんなにおかしな進路になったのか
解説します!
(あわせて読みたい記事)
⇩
台風の進路はなぜいつも日本に来るの?子供に簡単に説明
台風10号の発生から現在の進路
台風発生から、今現在の進路を確認しましょう。
(この記事は2016年8月30日の
日付が変わったばかりに書いています。)
台風10号は、今月(2016年8月)19日に
関東地方の南方沖で発生しました。
そして、列島西側の、高気圧をの縁を回る風で、
南西へ移動を始めます。
発生してから1週間後、
沖縄周辺に滞在して勢力を増します。
(暖かい湿った空気が、台風にとって好条件だったようです)
「強い勢力」と「暴風域」を維持したまま、
26日からは再びブーメランの様に戻ってきます。
そして30日になると、ほぼ発生場所付近まで戻って来て、
今度は日本に向かってやや西寄りで北上します。
30日正午には北日本への上陸が警戒されています。
台風発生からUターン進路を解説
Uターンの原因は、2つありました、
順を追って解説します!
関東地方の南方沖から
ジリジリと南西へ進んでいた台風10号。
ここから異例のUターンをします!!
そもそも、ここまで迷走しているのも異例なのですが、
理由として、台風が、北と南の2つの高気圧に
挟まれて、動きが制限されていたためです。
モンスーントラフとは、
台風が発生しやすい場所にあり、
日本のはるか南海上に現れる、
大きな低気圧循環の事です。
これは、反時計回りをしていて、今年の特徴は、
例年よりも、日本に近い場所に現れるという事です。
台風10号は、
このモンスーントラフ内の風の流れに沿って、
東に進みだしたと考えられます。
モンスーントラフの南では、
高気圧が北へと張り出してきたため、
高気圧を回る時計回りの風が、
台風10号を東へ押し出したと考えられています。
モンスーントラフと、高気圧の風の影響が、
Uターンの要因となっていました!
台風はなぜ日本へ曲がってくるのか?
先ほどのブーメランみたいに、
見事なまでのUターン進路をたどった
台風10号ですが、
そのまま北東方向へ離れて行かずに、
どうして本州へ向かってくるのでしょう??
通常、台風は太平洋高気圧の縁を沿って
進む性質があります。
日本付近まで近づくと、
偏西風に影響を受けて西から東へと、
スピードを上げて進むのが通常パターンです。
じゃあ、どうして台風10号は、東へ去って行かずに、
西寄りに曲がって日本へくるのでしょう??
原因は、
いつもより東に偏った太平洋高気圧と、
寒冷渦です。
今年の太平洋高気圧は、
日本の東側に居座り続けて、日本への
張り出しが弱い状態です。
さらには、
偏西風も、日本よりも北に位置しています。
この為に、台風10号はいつもの案内役を無くし、
スムーズに北東へ行かず、迷走しているのです。
寒冷渦とは、
日本の東にある高気圧が、偏西風の流れを
せき止めることで、偏西風が蛇行します。
南に蛇行している部分(寒気がたまる部分)が
本流から切り離されてしまい、
この切り離された部分が、「寒冷渦」です。
今回、この寒冷渦が西日本の上空に居座ります。
そこに、台風10号が東日本に接近!
そうすると、
寒冷渦の周りをまわる反時計回りの風に乗ってしまい、
台風10号は、
急に進路を本州方向へと変える様になるのです。
この寒冷渦は、磁石のように、
台風10号を引き寄せる役割をしたんですね。
まとめ
台風は自力では進みません。周りの風にのって
動いているのですが、本当に予測が難しいですね!
発生時からまさかの2週連続の本州直撃コースの
可能性があります。
勢力を強めながら30日には本州に接近、上陸の
恐れがあるため、
最新情報をまめにチェックして下さいね!
(あわせて読みたい記事)
⇩
夕日が赤いのはなぜ?空が青い理由とあわせて子供に簡単説明